大学時代は「平和学」を専攻し、海外での国際協力などに従事。アレイの仕事はその活動とまったく違う分野でありながら、そこには“共通点”があった。
私が海外の状況に目を向けるきっかけになったのが、中学の授業で知ったパレスチナ問題でした。自分は日本で生まれたために、何不自由なく暮らしている。でも、まったく同じ時代のたまたま別の場所に生まれたことで、貧困や暴力に苦しめられる人たちがいる──。
高校時代の経験が、そうした思いをさらに強めることになりました。担任が世界史の先生だったことから関連する知識が深まり、くわえてディスカッション中心の授業をしていただいたことで、自分の頭で考え、行動する姿勢が培われました。
こうして私は、本人の力だけではどうにもできない現実に苦しむ人々の力になりたいと思うようになり、平和のあり方や紛争を防ぐための仕組みを探求する「平和学」を学べる大学に進みます。在学中は講義を通して知識を深める一方で、ゼミの実習やボランティアサークルの活動としてエジプト、レバノン、カンボジアなどを訪れ、現地調査や教育支援に携わりました。
迎えた就職活動。人道支援を行う非営利団体で働くことも考える中、就職サイトでたまたま見つけて興味を持ったのが、アレイです。ポイントは、その仕事内容にありました。
アレイが目指すのは、医療に欠かせないCT、MRI、X線などの画像関連システムを通じて、病気やけがで苦しむ人々が等しくサービスを受けられる社会を実現することです。学生時代の活動とは分野こそ異なりますが、よりよく生きるために欠かせない機会を等しく享受できる社会を目指すという点で、共通点を感じました。また、現場のニーズを自らとらえ、それに対して主体的に行動するという仕事のあり方にも惹かれました。
こうした経緯からアレイに入社した私が、そこで携わることになったのが、セールス・サポートという役割です。セールス・サポートは、お客さまの最初の接点となるセールス担当と連携しながら、お客さまのサポートに当たる仕事です。くわえて、コールセンターなどを通してお客さまから直接ご要望やご相談をうかがって対応に当たることも、役割の大きな一つです。テクニカルサポートとしてお客さまの窓口となる、アレイの顔ともいえるポジションになります。
自分で考えて動かなければいけない仕事。入社後の早い時期から多くの裁量が与えられ、責任の重さを感じつつ、貴重な成長機会をいただいている。
セールス・サポートの一員として私が日々担っているのは、次のような仕事です。まずは、医療機関などの現場やコールセンターを通して、当社の医療画像関連システムに対するご要望をうかがい、内容に応じてセールス・サポート部のメンバーや開発部とも連携しながら解決策を検討・ご提案します。その上で、実際に現場でシステムの改修、更新、保守、新設、移設などの対応を行います。お客さまの声をいかに正確かつ丁寧に引き出すか──そこが、この仕事のカギになります。
そんなセールス・サポートの仕事で特にやりがいとなっているのが、自分に任せられる裁量の大きさです。お客さまのニーズをどう引き出すか、どんな提案ができるか、社内とはどう連携するか、さらには対応方法や日程はどう組み立てるか。そうした様々な判断を自分の頭で考え、前に進めていく必要があります。
扱うのはみなさまの病気や健康に関わる重要なシステムで、大きな責任が伴いますが、入社間もない時期からこうした仕事を任せてもらえることで、得がたい成長の機会をいただいていると感じます。
同時に、自分には足りていない部分も、日々痛感しています。その一つが、“プラスアルファ”をもたらすこと。お客さまのニーズに応えることはもちろん大切ですが、単に困りごとを解決するだけでなく、それを一歩進めてお客様にとって“プラス”になれることがプロフェッショナルだと思います。それには、お客さまのことを本質的に理解する必要があり、まだまだ勉強が必要です。
また同じITでも、アレイが担うのは医療ITという特殊な分野で、この分野特有の規格や用語もあります。お客さまに真によりそったサービスを提供するには、そうした専門知識も、現場で揉まれながら日々高めていく必要があります。
これまでの仕事で印象に残っているのが、ある医療機関の更新案件です。そのお客さまは導入しているシステムの台数が非常に多く、まずは現場の方々にこれまの運用状況や「どこをどう改善したいのか」といった声を丁寧にうかがうことから始めました。
その中で心がけたのが、全体を広く見わたすことです。台数が多く、たくさんの方々が利用する分、一人のご要望だけを見てしまうと他の方の声を満たせなくなる可能性があります。そこで、ご要望が食い違う場合は、お客さま側ですり合わせいただく時間を設けるといった調整も行いました。
こうした甲斐あって、ユーザーのみなさまにご納得いただけるようなシステムを実現できました。実際に運用が始まってからは「前より圧倒的に便利になった」という声もいただき、ほっと胸をなでおろすとともに、大きな達成感を得ることができました。ただ、同時に反省点も多々あったため、今後の業務に活かしていきたいです。
オフでは、長期の休みを取って国内外を旅することも。将来的には、アレイの製品やサービスを、世界に届けるお手伝いができる人材になることが目標。
日々の仕事を後押ししてくれているのが、社内のフラットな人間関係です。
多様なバックグラウンドを持つ人が集まる会社でありながら、相手を否定するようなコミュニケーションがなく、年齢や役職に関係なく気軽に話せる雰囲気があります。役職者も同じフロアに机を並べ、全社員が役職名を付けずに「◯◯さん」と呼び合うといった工夫もあり、わからないことや困ったことも相談しやすい環境です。実際に働いてみて、アレイではこうした“フラットさ”が、本当に徹底されていると感じます。
プライベートでは、家で本を読んだり音楽を聴いたりとインドアな過ごし方が多いですが、そのぶん日々の出費を抑え、長期休暇を利用して国内外に遠出したりもしています。アレイには、1年に1回、5営業日連続で休暇を取れる「リフレッシュ休暇」があり、土日や祝日と組み合わせれば9日程度の休みをまとめて取ることが可能です。
これまでに行ったのはインドネシアや佐渡などで、実は来週からはオマーンへの旅もひかえています。オマーンでは自ら車を運転し、ほぼ観光地化されていない素のままの古い建物や市場、砂漠などを巡る予定です。個人的には、ツアー旅行などで有名な国に行くよりも、みんながあまり行かないような場所に自分で手配して訪れる個人旅行が好きです。ただ、下調べや手配が大変で…(笑)。
働き方に関しては、医療分野のお客さまを担当しているため、状況に応じて土日や祝日に働くこともあります。ただ、自分で「こうしたい」という軸を持って動くことで、ワークライフバランスはきちんと保てるとも感じています。状況に応じて自分で代休を取りつつ、同僚たちと互いに声を掛け合いながら働きやすい環境をつくっています。
実は、アレイに入社したのは、「製品やソリューションを世界の人々にご利用いただく」というミッションを掲げていることも理由の一つになっています。少し前にも、ある国での事業展開を見すえた現地視察に同行し、グローバルな視点に触れさせていただく機会がありました。
将来的には、国内外問わず事業を担える人材となり、公正な社会を世界に広げたいと考えています。まだスタート地点も遠い状況ではあるので、まずはアレイの顔役であるセールス・サポートとして、お客さまの確かな信頼を得るにはどうすればいいかという目の前のミッションに全力で臨んでまいります。